連結は機械的に仕訳をやっていると少し変わっただけで戸惑うことになる。
P→SのダウンストリームでPが手形を割り引いたとき(手形割引損はないとする)、
個別F/S
当座預金 500 / 受取手形 500
連結F/Sの修正仕訳
受取手形 500 / 借入金 500
連結上では当座預金500と借入金500があるべき数値なのである。
ところが、仮にPが売掛金の回収として受け取った受取手形を割り引いた場合、
個別F/S
受取手形 500 / 売掛金 500
当座預金 500 / 受取手形 500
買掛金 500 / 支払手形 500
連結F/Sの修正仕訳
支払手形 500 / 借入金 500
どうして連結修正仕訳が違ってしまうのか、端的には借方が片や受取手形で、片や支払手形なのか、理解に苦しむことになる。厄介なのは、この仕訳を間違えたら、期末貸倒引当金も落としてしまうことになる。ただし、結論として、連結F/S上は当座預金500と借入金500があるべき数値なのは変わらないので、それ以外を消すことになる。売掛金の増減は認めるが、銀行という外部機関が関与している手形の増減はなかったことにするのだろうか。
実は、これは簿記3級の知識が関係している。A商店はB商店から500を借り入れ、約束手形を振り出して、現当座預金に振込みされた。この仕訳は、
当座預金 500 / (手形)借入金 500
となって、実は約束手形を使わないのである。であれば、この場合あるべき仕訳とは
当座預金 500 / 借入金 500
売掛金 500 / 買掛金 500
となるのだろうか。
PR